私は25年以上にわたり、起業家が素晴らしい会社を築く手助けをしてきました。
その中で一つのシンプルかつ深遠な信念を持つようになりました。
それは、会社の魂は「コア・バリュー」と「コア・フォーカス」であるということです。
それだけです。
商品やサービスでも、四半期ごとの決算でも、最新のマーケティング・キャンペーンでもあないのです。
あなたの会社の魂は「コア・バリュー」と「コア・フォーカス」です。
もしこの二つが明確でないなら、あなたの会社は魂を失っています。
もし明確であれば、それは貴社のすべてです。
命をかけて守らなければなりません。
舞台から「核」へ
私は長年、この考えを講演やセッションで静かに伝えてきました。
これはどのEOSツールにも、どの本にも載っていません。
深い対話や、私の基調講演の中でのみ語ってきたのです。
しかし今年、私はEOSカンファレンスのステージに立ち、ミシガン州の二人の男から始まったEOS Worldwideが、いかにして世界的な力を持つに至ったかを語りながら、今こそこの考えを前面に出す時が来たと悟りました。
このアイデアを皆の前に出し、光を当てる時です。
起業家、リーダーであるあなたに直接語りかける時です。
なぜなら、もしあなたの会社がその魂を失えば、どれだけ急成長していても無意味だからです。
最終的には、すべてが崩壊してしまいます。
コア・バリュー:ビジネスの鼓動
コア・バリューは、あなたは誰か?ということをとても深い部分で定義します。
それはあなたの文化を形成し、誰があなたのチームに属してよくて、誰がそうでないかを決定します。
ある話を聞いてください。
信じられないかもしれませんが、私の経営チームはあの時、私に真っ向から抵抗しました。
彼らの反発はとても強いものでした。
なぜなら、彼らは私たちの現在の価値観(コア・バリュー)が本物であることを知っていたからです。
それは議論の余地のないものでした。
私は「ビジョナリー」でしたが、この点においては完全に間違っていました。
それは、私たちを崩壊させかねない重要な瞬間でした。
しかし、私たちの価値観は持ちこたえました。
コア・バリューは役員室で「発明」されるものではありません。
それはあなたとあなたの現在のチームメンバーと共に「発見」されるものです。
もしクローンを作れるならクローンにしたいと思う人々、つまり、価値観を体現し、周りの全員を高めてくれる「文化の守り人」を特定することで、それを見つけ出すのです。
あなたは自分の価値観を激しく守らなければなりません。
それは、つらい決断を意味します。
価値観を体現しない、非常に有能な人材を排除することを意味します。
静かに広がる「がん」が手遅れになる前に、それに気づいて声を上げることを意味します。
かつて、私は最高のパフォーマンスを誇るインプリメンターの一人と向き合いました。
しかし、私は彼に言いました。
「あなたは私たちのコア・バリューを体現していない。もし変わらなければ、あなたはクビだ。」
すると彼は変わりました。
なぜか?
彼がそうしたかったからです。
彼は心を持っていました。
ただ、鏡が必要だっただけです。
しかし、他の人々はどうでしょうか?
彼らは変わりません。
そして、彼らが変わらないとき、たとえそれが苦痛を伴い、お金がかかるとしても、手放さなければなりません。
なぜなら、価値観に妥協するとき、あなたは会社の魂を少しずつ削り取っていくことになるからです。
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コア・フォーカス:魂の目的
コア・バリューが鼓動であるならば、コア・フォーカスは魂の目的です。
それはあなたが存在する理由であり、あなたが他に類を見ないほど優れていることです。
そしてそれは、聖地のように守られなければなりません。
EOSが成長をはじめた初期の頃、こんなことが起こりました。
私たちの成長は勢いを増していました。
すると突然、消防ホースから水が出るように、多くのアイデアが私たちに飛び込んできました。
「もっとサービスを提供しよう!」
「営業研修会社を買収しよう!」
「ツールを広げよう!」
と、何度も人々は言いました。
「ジーノ、これは大成功する可能性がある!」と。
私は「動かざること山のごとし」を体現しました。
「ノー。」
「それはフォーカスから外れている。」
「一致しない。」
「ありがとう、でも結構だ。」
波が押し寄せる中、私たちはしっかりと立ち続けました。
なぜか?
私たちのコア・フォーカスを知っていたからです。
・理念: 人々がビジネスから望むものを手に入れる手助けをすること。
・ニッチ: 起業家精神にあふれる経営チームがトラクションを得る手助けをすること。
そして、その魂を守るとき、すべてがかっちりとハマります。
人々はあなたがどこへ向かっているかを知っています。
文化はより強固になります。
あなたのメッセージはより大きく、より明確になります。
あなたは「雑音」から「信号」へと変わるのです。
関連資料:あなたのコア・フォーカスを見つける方法
魂が滑り落ちるとき
しかし、魂が少しでも滑り落ち始めると、内側から腐敗が始まります。
最初は気づきません。
それは微妙です。
間違った採用、目新しいものへの誘惑、そして「ノー」と言うべきときに柔らかく「イエス」と言うこと。
時間をかけて文化は弱体化します。
会議は活気を失います。
情熱は薄れます。
人々はビジョンのために戦うのをやめます。
これは “ death by a thousand paper cuts.(※) “ と呼ばれます。
これをあなたに起こさせてはなりません。
※一つ一つは小さなほころびや失敗が、積み重なっていつしか致命傷となること
あなたは「魂の守護者」にならなければなりません。
「明確さのための戦士」に。
「価値観の擁護者」に。
「フォーカスの守り人」に。
そうするとき、何か驚くべきことが起こります。
人々はそれを感じ取ります。
顧客、チームメンバー、パートナーなど、人々はあなたに惹きつけられます。
あなたの会社は磁石のようになるのです。
それはもはやお金を稼ぐことだけではありません。
それは「意味」についてです。
それは単なる成長ではなく、平和と目的と力を持った成長です。
今、何をすべきか?
もしあなたの会社にまだ魂があるか疑問に思うなら、以下のステップを踏んでください。
・コア・バリューを見直す:
それらは本物ですか?
実践されていますか?
あなたの最高の社員と一致していますか?
それらを基準に採用、解雇、評価、表彰を行っていますか?
・チームを評価する:
価値観を尊重しない人を容認していませんか?
その関係を断ち切りましょう。
・コア・フォーカスを明確にする:
一息で言えますか?
チームはそれを知っていますか?
信じていますか?
・より頻繁に「ノー」と言う:
フォーカスから外れていれば、それはノーです。
それ以上でも以下でもありません。
・魂を持って導く:
あなたの価値観を語りましょう。
称賛しましょう。
あらゆる会議であなたのフォーカスを共有しましょう。
あらゆる決断の際にそれを使いましょう。
これは、生ぬるいお遊びではありません。
あなたのビジネスにとって、生きるか死ぬかの問題です。
あなたの命をかけてそれを守ってください。
あなたのインプリメンターを見つけて、EOSモデルであなたのビジネスの魂を常に前面に置き続けましょう。