
離職率の高い企業は、見えないコストを支払っています。
ある研究によると、同じポジションの従業員が入れ替わると、そのコストは年俸の50%以上(200%に達することも!)かかると言われています。
さらに悪いことに、生産性の一時的な低下、失われる暗黙知、士気の低下などの隠れたコストも貴社は支払っているのです。
コストをコントロールし経営の効率性を高めようと努力する組織にとって(すべての組織がそうであると思いますが)この見逃されがちなコストに正面から対処することが必要です。
しかし安心してください。
この負のサイクルから抜け出す方法は存在します。
従業員エンゲージメントを活用し、リファーラル・ドリブンな(「紹介」をエンジンとした)採用モデルを構築しましょう。
それに成功すれば貴社は大幅なコスト削減を実現し、ついでに理想的な企業カルチャーを作り上げることができます。
「高離職率」の隠れたコストを計算しよう
「離職」にかかるコストとは?
従業員の離職にかかるコストとは、離職が発生した際に従業員を置き換えるためにかかる費用を合計したものです。
採用と研修にかかる直接的なコストは分かりやすいですが、間接的なコストは見落とされがちです。
従業員離職の直接コスト
・採用:
求人広告の費用、人材会社へ支払う紹介費用、求人サイトへの登録などにはコストがかかります。
・オンボーディング(受け入れ)と研修:
新入社員が会社とポジションに適応するまでには時間とサポートが必要です。
研修プログラムやメンターシステムを必要とします。
従業員離職の間接コスト
・生産性の低下:
ポジションが空席の期間、オンボーディング期間は当然生産性が低下します。
それはビジネスの成長に直接影響するでしょう。
・ナレッジの流出:
経験豊富な従業員が去ると、暗黙知と顧客や取引先との関係値は彼らとともに流出し、会社から失われます。
・士気への影響:
離職率が高いという事実は残された従業員の間に憶測や不満を生じさせます。
会社に残ったチームのパフォーマンスにすら影響します。
離職のコストを定量化する方法
離職のコストを定量化するには、以下の3点を会社の実情に即して計算すればよいでしょう。
1.退職する従業員の年俸に「従業員入れ替えコスト乗数」(例:1.5倍の給与)を掛ける。
2.引継ぎ期間中の失われた生産性コストを追加する。
3.採用とオンボーディングの費用を考慮する。
リファーラル・ドリブン採用モデル構築する
最高の従業員が連れてきてくれる従業員が、やはり最高の従業員となることが多いのです。
ただ多くの企業ではリファーラルによる採用は偶然で単発的です。
最高の従業員に、継続的に最高の従業員を連れてきてもらう「リファーラル・ドリブン」採用モデルを構築し、そのサイクルに磨きをかけ、効果・効率的に回る仕組みを以下のように構築しましょう。
高い従業員エンゲージメントこそがリファーラル・ドリブン採用のアクセルを踏む
エンゲージメントの高い従業員こそが、自分の知り合いやから素晴らしい人々を会社に推薦してくれます。
採用コストの節約への良い影響は図り知れません。
さらに、リファーラルによって入社した従業員はより速く会社や業務に慣れ、より長く働いてくれる傾向が明らかです。
リファーラル・ドリブン採用の利点
・プロセスがシンプル:
従業員の知り合い・友人からの推薦なので、ある程度事前にスクリーニングされ、文化的に一致した候補者にアクセスすることができます。
・定着率が高い:
紹介により採用された人は組織との強い絆を感じやすく、離職が減るでしょう。
・コスト効率:
通常の採用にかかるコストが削減され、従業員へ金銭的インセンティブを支払ったとしても、大幅なコスト減が実現します。
EOSを通じて従業員アドボカシー(※)を育成する
EOSは、強い文化をつくり、実行可能なコアバリューを企業に浸透させることができます。
それにより従業員の足並みがそろいます。
会社のカルチャーが明確になることにより、従業員が熱心なブランド・アドボカシーになりやすいのです。
※従業員アドボカシ―:
従業員による自発的な自社の宣伝、広報活動のこと。会社の理念やビジョン、バリューに共感している従業員が口コミやSNSで自社の良さを発信する活動
タレント・マネジメントのためのEOSの導入
EOSは単に会社内部の運営を効率化するだけでなく、会社がいかにして最高の才能を引き付け、働いてもらい、維持するかを再定義します。
EOSは以下のツールを通じて採用と定着を強化します。
・コアバリューに合致した文化を構築する
従業員が会社のコアバリュー(共有すべき価値観)を体現するとき、企業は繁栄します。
EOSは貴社のコアバリューを発見し、定義することを非常に重要視します。
ピープルアナライザーなどのツールを使用して、現在および潜在的な従業員がカルチャーとフィットしているかどうかを評価します。
・ピープルアナライザーを最適化する
ピープルアナライザーは、3つの基準を使用して、正しい人が正しい席にいることを確保します。
Gets it:理解している
・彼らは役割を理解しています。
・彼らは本能的に何が必要かを把握しています。
・彼らは席の文化、システム、ペース、要求を「理解」しています。
Wants it:それをしたい
・彼らは本当にその仕事をしたいです。
・彼らはそれをするために興奮して目を覚まします。
・彼らはしぶしぶまたは報酬をちらつかされる必要はありません。
Capacity to do it:それをする能力
・彼らは、その仕事をするのに必要な時間、スキル、EQ(感情知能)、知力、身体的能力を持っています。
・四半期の「石」を設定する
「石」とは会社の90日間の最優先事項のことです。
結果責任能力を向上させ、組織全体の長期目標と整合的な優先事項を指します。
石を使用して従業員エンゲージメント戦略を推進したり、紹介キャンペーンを行ったりします。
・トラクション・ライブラリ(※)をもっと読む
トラクションライブラリの中には、経営者やリーダーがEOSの原則をもっと活用し、採用と人材管理戦略をアップデートするのに適した書籍があります。
ジーノ・ウィックマン&トム・バウワーによる「What the Heck is EOS?」(未邦訳。仮邦題『EOSっていったい何?』)やジーノ・ウィックマンとレネ・ボアによる「How to Be a Great Boss」(未邦訳。仮邦題『偉大な上司になる方法』)などの本は、カルチャーの一致と効果的なリーダーシップを発揮するための実行可能なステップを説明しています。
※トラクション・ライブラリ:
EOSをより理解し、活用するための各要素を深掘り(Deep Dive)した書籍の相称。ここにその一覧がある。
EOSの力を最大限活用し、今すぐ採用コストを削減してください
すべての企業は「リファーラル・ドリブン」な採用モデルを構築することで大幅なコスト削減を実行することができます。
効果実証済みのEOSツールを活用し明快な企業カルチャーを浸透させられれば離職が減り(つまり隠れた離職コストも減り)繁栄する職場を作り上げることも可能です。
ぜひEOSインプリメンターとコンタクトをとり、あなたが愛する企業カルチャーを創造するプロセスを開始してください。