起業家として必要不可欠なスキルに「権限委譲」があります。ただしそれは身につけるのが最も難しいものです。一人でできる仕事には当然、限界があり、それを超えると圧倒されてバーンアウト(燃え尽き)のリスクにさらされます。
私は、営業からマーケティング、サービス運営まで、ビジネスのあらゆる側面を自分ひとりでこなそうとした時に、この教訓を早い段階で学びました。
すべてのポジションを一人でこなすのは無理。持続不可能でした。
そのため、権限委譲に取組みはじめました。
EOSインプリメンターとして、ビジネスのキーとなる要素を全て強化することの重要性はを理解していました。一人ですべてを効果的に処理するための余力や専門知識が単純に不足していました。
チームを構築し重要なタスクを任せることで、アウトプットを高めながらユニーク・アビリティ(自分の核となる強み)に集中できるようになりました。
最初に任せることにしたのは(もちろんアシスタントのジェンを雇用した後で!)マーケティング、簿記・会計、財務計画、税務が含まれます。
その負担を軽減するため、エージェントとアシスタントの両方を採用しました。
権限委譲はなぜ重要か?
権限委譲により、リーダーはチームのスキル、一貫性、説明責任を活用して自身の時間を確保できます。
これによって、日々の業務に埋もれることなく、ビジネスに最大の価値を付加できる分野によりフォーカスすることができます。
権限委譲が重要な理由には以下が含まれます:
専門性 – チームメンバーは、リーダーに欠けている特定の機能に対するスキルと時間を持っています。これを活用しましょう!
一貫性 – 委譲されたタスクにより、重要な活動がリーダーのみに依存することなく定期的に行われるようになります。
結果責任 – チームは、KPIの達成に対して責任を負います。
客観性 – フレッシュな戦略を採用しつづけるための外部の視点を提供します。
集中 – リーダーは日々の業務に追われることなく、ビジョンと、メンバーを導くことにより多くの注意と労力を注ぐことができます。
自由 – リーダー、そして実際にチーム全員が、自分の力を薄めず、得意分野に集中するための時間と精神的余裕を取り戻せます。
権限委譲を成功させるためのヒント
特定のビジネスタスクを手放すことに苦労している場合、あなただけではありません。
しかし、正しい人が正しい席に配置されれば、ビジョンをうまく伝達しながら、リーダー以外の人も正しい意思決定を行うことができるようになります。
以下は、(手放すことをためらっている)リーダーがコントロールを手放す助けとなるヒントです:
プロセスの文書化
ビジネスの主要プロセスを見直し、必要に応じて更新します。その時間を取りましょう。
より具体的に、誰が、何を、どこで、いつ、どのように行うかをはっきりさせます。
この明確さにより、スムーズな移行が可能になり、期待値の管理における フラストレーションが軽減されます。
慎重に採用し、迅速に解雇する
ある人物がそのポジションに適しているかどうかを素早く判断する最も簡単な方法は、ピープルアナライザーを使用することです。
このツールは、チームの誰かが企業のコアバリュー(核となる価値観)に適合しているかどうかを明確にします。そして困難な決定を下すのに役立ちます。
「めちゃくちゃいい!」でなければ「ノー」だということを覚えておいてください。
適切な人材を確保できていなければ、権限委譲などできません。
より広いビジョンと目標に焦点を当てる
細部の実行をマイクロマネジメントするのではなく、文脈と優先順位を伝えましょう。
細部については自律性を認めながらビジョンと戦略を説明することで、ビジネスをより速く前進させることができます。
定期的なミーティングのスケジュール
一貫性とリズムが重要です – EOSには「5-5-5ミーティング」があります。
定期的な会議により、チームは役割、コアバリューとの整合性をチェックし、目標の進捗を確認し、委譲されたタスクのフォローアップを行うことができます。
感謝を示す
成果と長所を頻繁に、何度も認めてあげてください。
すべてのチームメンバーは、チーム全体の能力を高めるために、それぞれ違った強みや能力を提供していると理解してください。
任せたタスクを処理する能力がある、と信じていることを示してください。チームのモチベーションを高め、リーダーが彼らを信頼していることをなんども確認してください。。
スコアカード
各チームメンバーは、達成すべき週次の数字を持つべきです。
各指標は、彼らが達成しようとしているコアプロセスと結びついています。ビジネス全体をつなぎ合わせるものであるべきです。
これにより、チームは軌道から外れそうになった時に先手を打って対処することができます。
権限委譲をうまくいかせるには、信頼とコミュニケーションが必要です。
有能で意欲的な人々を周りに置き、あなたのビジョンと価値観が一致していることを確認しましょう。
成功のための明確な指標を確立してください。
そして、いちど任せたら邪魔をせず、組織全体が向上するのを見守りましょう!