経営チームにおいて、インテグレーターは組織の重要なリーダーとして不可欠な役割を果たします。
優れたインテグレーターはビジネスのあらゆるレベルに精通し、常に事業を前進させるために尽力します。
ここで、より強力なインテグレーターが必要とされる3つのサインを確認する前に、ビジネスにおけるインテグレーターの役割について共通の理解を深めましょう。
インテグレーターの役割とは?
インテグレーターは、組織に価値をもたらすために特別なスキルセットが必要です。
優れたコミュニケーターであり、忠実なチームプレイヤーであり、有能なリーダーであることが求められます。
そして、「成長するか、さもなくば死ぬか(Grow or Die)」という意識を組織全体に広めます。
インテグレーターは以下を実行すべきです:
- 会社の事業計画を忠実に実行する
- 会社が目標を達成するよう責任を持たせる
- ビジョナリーと円滑に協力する
- 全チームメンバーに会社のコアプロセスを遵守させる
- 効果的かつ健全な方法で問題を解決する
- 会社のコミュニケーションにおける透明性を促進する
- すべてのチームが同じ方向に向かって進むよう導く
インテグレーターは問題が潜んでいる場所を把握し、解決方法を見つけ、必要なときには厳しい決断を下すことができます。
優れたインテグレーターがいなければ、組織はフラストレーション、混乱、生産性の低下に苦しむことが多くなります。
長期的な問題を避けるため、以下に示す3つのサインに注目し、より強力なインテグレーターが必要かどうかを見極めましょう。
サイン1:結果責任の欠如
チームが結果責任を持たないと、物事がどんどん遅れるのが目に見えてきます。
強力なインテグレーターがいないと、以下のような症状が現れるかもしれません:
- 毎四半期の「石」(重要な目標)完了率が80%未満
- 週ごとの「To-Do」の90%が完了しない
- スコアカードの数字に対するフォローアップがほとんどない
- 会社の目標を一貫して達成できない
このように、責任の欠如がはっきりと見え、感じられるようになります。
強力なインテグレーターが必要で、チームに責任を持たせ、会社を軌道に戻すことが求められます。
サイン2:繰り返す問題
同じ問題が何度も発生している場合は要注意です。
「IDS™」(問題を特定し、議論し、解決する)を行っても、なかなか問題が解決しない場合、以下のような状況が見られる可能性があります:
- 同じ問題が再発し、誰も解決策を見出せない
- 週次ミーティングが表面的な内容にとどまり、「To-Do」リストが弱く繰り返しの多いものになる
- チームが根本的な問題を解決できないことに対してフラストレーションを感じている
これらの状況は、会社の成功を妨げる根本的な問題を解決するために、より強力なインテグレーターが必要であることを示しています。
優れたインテグレーターは、組織の利益のために率直でオープンな話し合いを促進します。
サイン3:意思決定の遅れ
チームが意思決定に時間がかかり、難航する場合、士気が低下し、生産性が停滞します。
迅速な意思決定がなければ、以下のような症状が出てきます:
- 会議が生産的なチーム作業というよりも面倒な作業に感じられ、同じ問題が何度も持ち上がる。経営チームレベルで誰もこれらの問題に対処しようとしない
- 合意形成を目指す管理が行われ、皆が同意することを期待するが、結論に至らず、何も行動が起こされない
- 政治的な駆け引きが介在し、重要な決定において誰も最終判断を下さない
これらの一般的なサインは、インテグレーターが組織に対する責任を果たせていないことを示しています。
もしこれらの例のいずれかに心当たりがある場合、会社にはインテグレーター、もしくはより強力なインテグレーターが必要です。
優れたインテグレーターは、組織に責任、リーダーシップ、秩序をもたらし、全員が同じ方向に向かって進むようにします。
彼らは最善の行動を優先し、会社の成長に尽力し、必要に応じてリスクに果敢に挑みます。
『Rocket Fuel: The One Essential Combination(未邦訳。仮邦題/ロケット燃料:会社を急成長させる2人の経営者の秘密)』には、インテグレーターがスキルを強化するためのリソースが紹介されています。
現在のインテグレーターをどのように支援すべきかわからない場合、ビジョナリーとインテグレーターはRocket Fuel University(日本では未実施)に参加して、実行可能なヒントを提供する追加の動画やリソースを利用することができます。