最後に自問したのはいつですか:「チームの全員が正しい席についているだろうか?」
ジム・コリンズが『ビジョナリー・カンパニー2 – 飛躍の法則』で述べているように、「正しい人」(コアバリューに合う人材)を「正しい席」(職務)に配置することが、企業の成功と成長に欠かせません。
正しくない役割に就いた人がいれば、その企業の成長は遅れるか停滞する可能性が高まります。
誰が「正しい席に座っている」かどうか、どう見分けるか?
チームに迎え入れた、または昇進させた人に対し、期待する結果を出せないと感じることがあるかもしれません。
周囲からのフィードバックもその感覚を裏付ける一方で、これまで費やしてきた時間とエネルギーのために関係を保ちたいと思い、行動をためらってしまうこともあります。
最終的には、会社とその人のために変化を起こす義務があります。
「理解しているか?」「やりたいと思っているか?」「能力と経験があるか?」
『GWC™』は、起業家のための経営システム/EOS®(Entrepreneurial Operating System®)のツールの1つで、リーダーがこの問題に迅速かつ客観的に取り組めるようにするものです。
このツールはシンプルに、従業員に対し次の3つの質問を投げかけることを求めています:
1)その職務を「理解しているか?」
2)その仕事を「やりたいと思っているか?」
3)その職務を遂行する「能力と経験があるか?」
—答えは「はい」か「いいえ」のいずれかで、「どちらでもない」は許されません。
この質問に率直に答え、どれか1つでも「いいえ」であれば、その人は適任ではありません。
これは、企業が直面する根本的な課題を浮き彫りにする非常に強力な手段です。
「理解しているか?」は、その人が自分の役割について深い理解を持っているかどうかを指します。
仕事を理解している人は、その職務で何が求められているかを直感的に把握しているため、スムーズに役割を果たせます。
理解していない場合、その職務がその人に適していないことを意味し、新しい適任者を見つける必要があります。
「やりたいと思っているか?」は、その仕事に対して意欲を持って日々前向きに取り組めるかを指します。
毎日全力で仕事に挑めるか、必要なエネルギーを注げるかが問われます。
もしこの仕事を本当にやりたいとは思っていなければ、いずれ他のことに手を出すようになるかもしれません。
「能力と経験があるか?」は4つの要素で成り立っています。
知的、感情的、身体的、そして時間的な能力です。
知的能力はその人のスキルや知識に関係し、感情的能力は自分の行動が他者にどのような影響を与えるかを理解する力です。
身体的能力は、その仕事に必要な体力や器用さを指します。
時間的能力は、その役割にかかる日数、時間、分、秒に関連します。
能力と経験はGWCの3つの質問の中で唯一改善可能なものであり、企業が努力を投資する準備がある場合にのみ強化できます。
リーダーが行動を起こす必要がある
GWCでない人々は、自分で気づいていながらも黙って我慢し、最終的には痛みが強くなって退職するか解雇されることがあります。
リーダーとして困難な決断を下し、人々を「正しい席」に配置することは、会社全体に大きな違いを生む可能性があります。
現在のチームを考えてみてください。
理解していない、やりたいと思っていない、あるいは能力・経験に欠けている人がその役割に就いている場合、その人にとっても、あなたにとっても、会社にとってもどういう影響があるでしょうか?
この四半期に人事異動を1件行うことがもたらす効果は、どれほど大きなものになるでしょうか?