創業以来、順調に売り上げを伸ばし、社員も増え、この先も右肩上がりで会社は成長するだろう……と思っていたはずが、ある時から横ばい状態になり、なかかなかその状況を抜け出せない。
このように、会社の成長が思うようにいかずに悩んでいる経営者の方は多くいることでしょう。経営手腕に原因があるのか、それとも事業モデルが悪いのか、はたまた採用の問題か、いろいろと考えられると思いますが、真の原因を見つけることは容易ではありません。
そこで今回は、会社が成長しない原因を様々な角度から探るとともに、状況を打破するためにとるべきアクションについてもお話したいと思います。
会社の成長が止まっている?!どのような時に感じますか
会社の成長が止まっていると感じるバロメーターはどこにあるのでしょう。わかりやすいところでいうと、会社の業績です。2年連続で業績が横ばい状態にあると、成長が止まっていると通常は判断されます。さらに細かく見ると、売り上げはアップしているにも関わらず利益が伸びていない(利益率が上がっていない)のも成長が止まっているということです。これらは数値化できることなので有効な判断材料になります。
売り上げ以外のところでは、社長の時間が足りない、あるいは社長がプレーヤーとしての動きをしてしまっている時は成長が止まっている状態です。創業時ならともかく、数年経ってもまだ社長が従業員とともに前線で戦っているようであれば、それは成長しているとはいえません。社長がプレーヤー化しているということは、従業員が足りていないことの表れであって、従業員も業務が回っていないことを自覚しています。従業員から「人が足りません!」と言われていたら、それはもうかなり深刻な状態と考えてもよいでしょう。

会社の成長を止める原因は一つではない
では一体、成長を止めている原因は何なのでしょうか。ここではさらに掘り下げていきます。
成長が止まっていると感じた社長は、「自分がなんとかしなくては」と思うはずです。ほとんどの経営者は優秀でエネルギッシュで、そして責任感が強いものです。あれこれ勉強し、時には人に意見を求め、解決策を探り、その過程で自分を責めることもあるでしょう。しかし、いくら考えたところで、原因の特定はできません。なぜなら原因は常に複数あり、それぞれが複雑に絡み合っています。成長しないのはそれらの相互作用によるものだからです。
では、原因を特定することにあまり意味がないとしたら、どのような解決策が考えられるでしょうか。そこは発想の転換が必要になってきます。会社の成長が止まっていることをネガティブに捉えないことです。成長が止まっていると感じる、つまり天井にぶつかってしまうのは、これまで確実に成長してきた証拠と考えてはどうでしょうか。創業以来、低空飛行を続けていたのであれば天井にもぶつかりません。上昇を続けてきたからこそ、コツンとぶつかったのです。
原因に目を向けるのではなく、さらなる成長だけに集中し、何をすべきか考えることが天井を突き破るための一歩に他なりません。
天井にぶつかるのは成長の証。ポジティブに捉えて突き破ろう!
天井にぶつかったことをポジティブに捉えましょう。ビジネスを失速させないためにも、過去を振り返らずに、ひたすら突き破る方法を考えるのです。
天井を突き破るにあたっては、社長(リーダー)に5つの能力が必要になってきます。その5つとは「単純化」「権限委譲」「予測」「システム化」「構造化」になります。いずれも当たり前すぎて意識していない経営者の方もいるでしょう。これら5つの能力を身に付け、天井を突き破るためにアクションを起こすには、EOS®のツールを使うことが効果的です。これまでもお伝えしてきたように、EOS®とは「起業家のための経営システム」であり、経営向上のための仕組みあるいはツールの集合体なので、実践を通して初めてEOS®の効力が発揮されます。EOS®に即してお話すると、具体的には以下のようになります。
- 単純化:EOS®ツールを使って物事を単純化します。
- 権限移譲:自分や他の人たちがフル稼働だと気づいたら、誰かに権限を委譲します。
- 予測:ビジョントラクションシート、スコアカード、石を設定し、課題解決トラック(ISD)に従って課題を解決して、長期的にも短期的にもしっかりと予測します。
- システム化:コア・プロセスを一貫して管理して、システム化します。
- 構造化:会社が成長するたびにアカウンタビリティ・チャートを更新し、このツールを活用して正しく組織を構造化します。

EOS®にできること
経営者は誰しも、最初から経営のエキスパートではありません。起業して初めて“経営者”となり、日々の学びによって少しずつ経営能力を身に付けていくものです。経営にシナリオはなく、全てがぶっつけ本番なので、当然失敗もします。限界を感じることもあるでしょう。そのような時に、経営者は試行錯誤し、あらゆる方法・手段を試してどうにか前進しようとするかと思います。しかし、それでもどうにもならないこともあります。
もし、経営の過程で天井にぶつかったら、私たちEOSJAPANにご相談下さい。EOS®は経営者に向けた実践的なツールであり、EOS®を使うことによって経営者に必要な能力、すなわち「単純化」「権限委譲」「予測」「システム化」「構造化」という5つの能力を確実に身に付けることができます。その5つの能力を高められるようデザインされた無料ツールは以下からダウンロードできますので、まずはお気軽に触れてみて下さい。EOS®が経営者にとって少しでも前に進む原動力となれば本当に嬉しく思います。
無料ツールのダウンロードはこちら! https://eosworldwide.jp/eos-toolbox/
そして、もう一つおすすめするものは、『トラクション ビジネスの手綱を握り直す 中小企業のシンプル・イノベーション』です。この『トラクション』を読むことで企業経営における6つの最重要要素を理解することができます。トラクションとは実行力のこと。この本は単に、企業の経営責任者のためのものではありません。経営チームから全ての従業員までもを対象にしています。企業の構成員一人ひとりがビジョンを実現するために「実行」していく、そんな企業づくりのために必要な考え方とツールが詰まった一冊となっています。是非ご一読ください。