社員のやる気を引き出す究極の方法とは?モチベーションの低い社員の特徴やクビにせずとも環境を変える方法

組織にとって、「やる気」は大事なキーワード。でも、社員がやる気を失うとどうなるのでしょうか?
やる気のない社員は、だるそうに見えたり、愚痴が多かったりします。社員がそうなってしまう背景には、職場の雰囲気や上司の態度などの問題があるかもしれません。

やる気を取り戻すためには、まず社員とよく話をして、社員の得意や興味を知ること。そして、それを生かす仕事を任せることが大切です。でも、やる気を損なうような行動、たとえば公然と叱ることなどは避けるように心がけましょう。

この記事では、やる気のない社員の様子や、なぜやる気がなくなるのか、そしてやる気を引き出すコツを紹介します。

目次

やる気は大きく分けて2種類ある!外発的動機と内発的動機とは?

やる気は大きく分けて2種類ある!外発的動機と内発的動機とは?
やる気は大きく分けて2種類ある!外発的動機と内発的動機とは?

やる気とは、動機やモチベーションとも同義で使われることが多く、要は主体的にそして精力的に何かに取り組む/向かうための要因ですが、大きくは2つに分類されます。

1つに「外発的動機」があります。「外発的動機」とは、物や報酬などの「外的」な要因によるモチベーションのことです。幼少期に、「テストで100点をとったらラジコン買ってあげる」と言われ、頑張って勉強をしたことはありませんか?その時の努力や頑張りは、まさに外発的動機にあたるものです。

企業を例にとると、売り上げが目標額を達成したらボーナスがもらえるなど、身近なところで外的動機は誘発されているのです。

そしてもう1つが「内発的動機」です。「内発的動機」とは本人の興味や関心、あるいは好奇心や探究心に起因している内面から生ずる動機のことです。「内発的動機」の根底には主体性があり、本人の納得感も強いので、外発的動機よりも維持しやすい傾向にあると言えます。

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やる気のない社員の特徴

やる気のない社員の特徴
やる気のない社員の特徴

やる気のない社員がいることによって、会社の雰囲気が悪くなります。社員の特徴を理解することで、経営者やリーダーが社員に対してよりモチベーションをアップしてあげられるようになりますよ。

特徴(1)明らかな無気力さを感じる

やる気のない社員は業務への興味や関心が薄れているのが一般的です。これは、日常の業務においてエネルギッシュに動く姿や前向きな態度をあまり見せられないことで、第三者の目から見てもすぐにわかるようになります。

たとえば、社員が与えられたタスクに取り組むスピードが非常に遅く、他の社員よりも長い時間を要することが多いです。また、適切なタイミングでの休憩はもちろん大切ですが、やる気のない社員は必要以上に休憩を頻繁に取ることがあります。

このような動きは、他の社員から見れば仕事に対する熱意がないように映るかもしれません。しかし、その背景には様々な要因が考えられるため、一概に非難するのではなく、原因を突き止めて社員の気持ちに寄り添った対応をすることが必要となります。

特徴(2)愚痴や批判が多い

社員の中には、職場の状況や同僚、上司に対して頻繁に愚痴や批判を口にする人がいます。社員がこのような態度をとる背景には、社員自身が感じている不満や不安感が隠れていることが考えられます。

たとえば、自らの業務に自信を持てない、自分の意見や提案が十分に評価されていないと感じる、または職場の人間関係に悩んでいるなど、様々な要因が社員の心の中には存在しているかもしれません。

このような感情は、長い期間に抑え込まれると、徐々にマイナスのエネルギーとなり、周囲の社員や職場全体の雰囲気に影響を与えるリスクが高まります。

そうした状況を放置すると、組織全体の生産性やチームワークに悪影響を及ぼす可能性があるため、早期にその原因を特定し、適切な対応を考えることが重要です。

特徴(3)最低限の仕事しかしない

やる気のない社員に共通する特徴として、与えられた指示以上のことをしようとしない点が挙げられます。

これは、社員が業務の範囲や責任の領域に対して、積極的な姿勢を持っていないためです。社員は「これは私の職務範囲に入っていない」とか「それは私の仕事ではない」という考え方を持つことが多いのです。

このように仕事に対して消極的な姿勢になっている社員は、自分の役割や責任を超えることに対して得られるメリットが明確になっていないことや、自ら新しいことにチャレンジすることに対する自信の欠如が背景にあるかもしれません。

組織やリーダーとしては、このような社員の潜在的な能力を引き出し、社員の成長を支えてあげる環境づくりが求められます。

特徴(4)ミスが多く、作業が雑

社員の中には、注意力が足りていなかったり他のことに気を取られていたりすることによって作業にミスが生じることがある人もいます。

このような状況には、いくつかの原因が考えられます。たとえば、自らが担当している業務の重要性を理解していない、適切なトレーニングや教育が不足している、あるいはプライベートな問題やストレスなどの外部的要因が影響している可能性もあります。

このような注意力の欠如や散漫さは、その社員の仕事の質を低下させるだけでなく、組織全体にも悪影響を及ぼす可能性があります。例えばミスを起こした業務やプロジェクトの進行が遅れる、他のチームメンバーがそのミスの対応や修正に追われるといった問題が生じることが考えられます。

これによって、チーム全体の業務効率が落ちるだけでなく、ミスをフォローするために余計な時間が割かれることになり、全体の生産性が低下してしまいます。

更に、このような状況が継続すると、チームの他のメンバーが継続的にその社員のミスをフォローしなければならないため、社員のモチベーションや職場の雰囲気にも悪影響が及ぶ可能性があります。従って、リーダーや経営者は、このような問題を早期に察知し、適切な対策やサポートを提供することが求められるでしょう。

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なぜ社員は仕事でやる気が出ない?つまらないと感じる理由

なぜ社員は仕事でやる気が出ない?つまらないと感じる理由
なぜ社員は仕事でやる気が出ない?つまらないと感じる理由

社員がやる気を失う背景には、様々な要因が存在します。以下に主な要因を挙げ、その背景にある問題を紹介します。

理由(1)仕事で良い成果が得られないため

社員の持っているスキルや能力を活用することは会社として成長するためにとても大切なことです。それなのに、このスキルや能力が適切に活用されないというのは、組織として大きな機会損失となります。

それだけではなく、社員個人にとっても大きな影響があります。

自分にはスキルや能力があるにも関わらず、それを日常の仕事で活かすチャンスが得られない状態。それはまるで、プロのサッカー選手が試合に出る機会が得られず、ベンチで待機するだけの状態と似ています。そのような状態では、プロとしての誇りや達成感を得ることができませんよね。

社員が自分のスキルや能力を十分に発揮できない状況で働くと、徐々に仕事に対するモチベーションややる気が低下していきます。なぜなら、自分の能力を発揮できる場がないと感じると、その仕事に対する価値や意味を見いだすことが難しくなるからです。

更に、仕事の成果が上がらないことで、自分自身の価値を疑問視するようになり、自己評価が低下するリスクもあります。

このような状況が続くと、社員は仕事に対しての熱意や情熱を失い、最終的には組織にとっての価値を発揮することができなくなる可能性があります。

このような状況を回避するためには、経営者やリーダーが社員のスキルや能力を適切に把握し、それを最大限に活用できるように工夫して仕組みを整えることが重要です。

理由(2)上司の都合に振り回されるため

経営の世界では、上司のマネジメントスキルが社員のパフォーマンスに大きな影響を与えることがよく知られています。ここで言うマネジメントとは、社員の指導や業務の進行を管理する役割のことです。特に上司の行動や指示の一貫性は、社員の仕事に対するモチベーションに大きく関わってきます。

もし、あなたが仕事をしている最中に、突然指示が変わる、または予告なく追加のタスクが増えたりすると、計画を立てるのが難しくなりますよね。そんな上司と一緒に仕事をしていると、自分の仕事の進捗が思うように進まない不安や、どのタスクから手をつけるべきかの迷いなどによって、仕事に集中なんてしていられなくなります。

さらに、よくわからない指示が続くと、社員は「自分が正しく仕事をしているのかわからなくなった」という気持ちになり、自信を喪失してしまうことがあります。このような状態が続くと、自分の仕事に対する自信が揺らぎ、やる気が低下してしまうのは自然なことです。

理由(3)仕事のやりがいを感じないため

社員が業務に対して持続的なモチベーションを維持するためには、社員が日々の仕事において「目的」や「意義」を感じることが重要です。

人間は感情を持つ生き物であり、ただ指示されたタスクをこなすだけのロボットではありません。何のためにその業務を行っているのか、その業務が大きな組織の中でどのような役割や貢献を果たしているのかを理解し、感じることができてこそ、自分の働く価値を理解することができるんです。

もし社員がその仕事の意義を感じられない場合、仕事への興味や情熱が失われ、日常の業務がただの義務や負担として感じられるようになってしまいます。このような状態が続くと、社員の業務に対する質や効率も低下し、最終的には企業全体の成果や生産性にも影響が出てくる恐れがあります。

また、日々の業務内容が単調で、挑戦的な仕事や変化が少ない場合も、社員のモチベーション低下の要因となります。新しいことにチャレンジすることや、自らのスキルや知識をより高めることは、大きなやりがいになります。

しかし、毎日同じようなルーティーンワークばかりを繰り返していると、社員は自分自身の成長や進化を感じることが難しくなり、やがて仕事に対する熱意や興味を失ってしまうことが考えられます。

経営者や上司は、社員一人一人が業務において目的や意義を持ち続けられるよう、定期的に社員の様子を気にかけ、ワクワクするような仕事をやらせたげているかを確認するようにしましょう。。

これによって、社員のモチベーションを高く保つことができ、組織全体のパフォーマンス向上に繋げることが可能となります。

理由(4)職場環境が良くないと感じるため

職場における人間関係のトラブルや労働環境の問題は、社員のモチベーションに大きな影響を及ぼす原因としてよく知られています。社員の上司としては、単に業績や結果を求めるだけでなく、社員の心理的な側面にも目を向けてあげることが求められます。

まず、人間関係のトラブルについて考えてみましょう。私たちは大半の時間を職場で過ごすため、そこでの人間関係は私たちの心の健康や働く意欲に大きく影響します。

例えば、同僚や上司とのコミュニケーションが上手くいかない、あるいはいじめや嫌がらせのような深刻なトラブルがある場合、その影響は仕事の質や効率だけでなく、社員自身の精神状態にも及びます。これによって、疲れやすくなったり、業務に対するモチベーションを失ってしまう可能性があります。

次に、労働環境の問題に焦点を当ててみましょう。例えば、労働環境が不適切であると、社員は仕事に集中することが難しくなります。労働環境としては狭いオフィススペースや騒音、適切な設備がない場所での作業などといった、物理的な問題が該当します。

また、不適切な労働時間や休憩時間の不足も、社員の疲労やストレスを増加させる要因となるでしょう。

さらに、過度なストレスも社員のモチベーションを低下させる大きな要因です。過度な業務量や過剰なプレッシャー、期限に追われる日々が続くことによって、社員の創造性や判断力を鈍らせるだけでなく、健康上のリスクをもたらす可能性があります。

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社員のやる気・モチベーションを高める方法

社員のやる気・モチベーションを高める方法
社員のやる気・モチベーションを高める方法

企業の発展や業績の向上には、社員のモチベーションが不可欠です。ここからは社員のモチベーションを引き上げるための手法をいくつか紹介します。

方法(1)コミュニケーションの頻度を増やす

社員とのコミュニケーションは非常に大切です。なぜなら、社員は組織の最前線で仕事をしており、社員の声や意見は、組織の現状や課題を正確に知る上での重要な視点になるからです。

こうしたコミュニケーションは、ただ情報を伝えるだけではなく、双方向の意見交換として行うことが重要です。決して一方的なコミュニケーションになってはいけません。

定期的にコミュニケーションをとることで、経営者や上司は、社員の日々の業務に対する思い、社員が持っている新しいアイディアや提案、また直面している悩みや問題点を直接聞くことができます。

社員が感じている不満や問題点が分かれば、多くの場合は組織全体の課題や問題の解決の糸口を掴めるからです。

また、社員自身にとっても、自分の声が上層部に届いていると感じることで、所属する組織に対する帰属意識や満足度が向上します。社員は、自分の意見や提案が受け入れられ、それをもとに組織が変わっていく様子を目の当たりにすることで、より一層モチベーションがアップすると感じるでしょう。

さらに、経営者や上司が社員の悩みや問題点を理解することで、それに対する適切な対応ができるようになります。たとえば、ある社員が業務量の多さに悩んでいる場合、その業務を他のメンバーと分担する、または新たに効率的な方法を導入するなどの対策を考えることができるでしょう。

方法(2)社員一人一人に合った育成計画を立てる

人材の適材適所な配置と成長は組織の発展の要となります。特に、社員の強みや弱みを正確に理解し、それを活かすあるいは補う形での育成計画を策定することは、社員一人ひとりの能力を最大限に発揮させるための重要なステップです。

人はそれぞれ異なる背景や経験、スキルを持っており、その中には自らが意識していない隠れた才能や潜在能力が眠っていることも少なくありません。経営者やリーダーとしては、こうした各社員の独自の資質や能力を見極める眼力が求められます。

このような社員の隠れた魅力を的確に捉えることで、社員がどのような役割や業務に最も適しているのか、またどのような部分をより強化すれば一層のパフォーマンス向上が期待できるのかを判断することができるようになります。

また、弱みや不得意な部分を知ることも同じくらい重要です。これによって、社員が直面している問題や課題に対してより効果的なマネジメントを施すことができるようになります。

育成計画を立てる際には、こうした社員の強みや弱みを踏まえた上で、具体的なスキルアップのための研修やトレーニング、メンター制度の導入、実務での経験を積むための新しい業務のチャンスの提供など、多岐にわたる方法を組み合わせて計画することが効果的です。

そうすることで、社員は自らのキャリアやスキルの成長を実感することができ、組織としても高いパフォーマンスを持続的に発揮することが期待されます。

方法(3)透明性のある事業方針

経営において、会社のビジョンは会社の進む先を示すものです。このビジョンが明確でないと、会社は方向を見失い、社員も目的意識を持てずに行動することとなります。

そのため、会社の方針やビジョンを明確にすることは、組織全体を正しい方向に導くための第一歩と言えるでしょう。

しかし、単に経営層が方針やビジョンを決定するだけでは十分ではありません。その理由としては、現場の社員がそれを知らなければ、日々の業務においてその方向性に従って行動することは難しいからです。

そのため、決定された方針やビジョンを社員全員に伝え、共有することが極めて重要となります。

ここで大切なのは、単にビジョンを伝えるだけでなく、その背景や意図、そしてそれが会社や社員にとってどのような意味を持つのかを、理解してもらうことです。このプロセスを通じて、社員は会社の大きな流れや目的を理解し、自分の業務がその大きな流れの中でどのような位置づけにあるのかを把握することができます。

この結果、社員は自らの業務においても、会社全体の方向性に合わせて行動するようになります。また、共通の目標やビジョンに向かって努力することで、社員間の一体感が生まれるでしょう。この一体感は、社員のモチベーションを向上させるだけでなく、チームとしての生産性や効率も高める効果があります。

方法(4)評価制度が適切であることを理解してもらう

社員評価は社員の働き方へのフィードバックや成果を正しく認識するための大切な機会となります。

しかし、この評価制度がどのような基準で行われているのかが不透明であれば、社員は不安や疑念を抱く可能性があります。不明瞭な評価基準は、社員のモチベーション低下や不信感を生む原因となり得ます。

そこで、経営者や上司としては、評価制度の基準や項目を明確にし、それを社員全員に伝える必要があります。業務の成果はもちろん、コミュニケーションの取り方やチームワーク、さらには社内での貢献度など、どのような観点から評価が行われるのかを共有することが大切です。

さらに、定期的なフィードバックの機会を設け、その中で評価基準に基づいた具体的なアドバイスや意見を伝えることで、社員は自分がどのように評価されているのか、そして今後どのように努力していけば良いのかの方向性をつかむことができます。

このような評価プロセスを通じて、社員は評価制度に対する納得感を持ち、より一層の成果を上げるためのモチベーションを維持することができるでしょう。

方法(5)ポジティブなフィードバックも伝える

社員へのフィードバックは社員の成長や業績の向上を促すためにとても大切です。しかし、そのフィードバックが常にネガティブな内容だけで構成されていると、社員は自分の働きに対する自信を喪失し、やる気を低下させるリスクがあります。

人は自分の頑張りや成果が認められると、それを糧にさらなる努力や挑戦をしたくなるものです。逆に、自分の努力が報われない、あるいは足りない点だけが指摘されると、落胆したり、自分の仕事への価値を疑問視するようになることもあるのです。

このような背景を考えると、経営者や上司としては、ネガティブなフィードバックを伝える際にも、その社員の良かった点や成果に目を向け、それをしっかりと伝えることが重要です。

たとえば、あるプロジェクトでの失敗点を指摘する際に、「この部分は見落としてしまったけれど、あのアイディアや提案は素晴らしかった」といった形で、プラスの要素も組み入れることで、バランスの取れたフィードバックを目指すべきです。

そうすることで、社員は自分の取り組みが全て無駄ではないこと、そして自身にはまだまだ可能性や成長の余地があることを実感できます。そして、その実感は自信となって返ってくるのです。社員が自信を持ち、自らを信じて取り組む姿勢は、企業全体の生産性や業績の向上にも寄与することでしょう。

方法(6)社員の自主性を認める

社員がただ上からの指示を待つだけでなく、主体的に行動し、新しい取り組みやアイディアを持ち込む社員が増えると、会社としての価値は高まります。このような主体的な行動は、企業が変化の激しいビジネス環境に対応する上で欠かせないエネルギーとなります。

しかし、社員が主体的に行動する背景には、その行動を取る上での安心感や自信が必要です。これは経営陣や上司が社員の自主性を尊重し、それを支える環境を整えることによって初めて育まれるものです。

例えば、社員が新しいアイディアを提案した際、それが失敗に終わったとしても、その経験を貴重な学びとして受け止め、次のステップに生かすような姿勢を持つことが大切です。

また、主体的な行動を奨励するだけでなく、その背景にある思考や考え方を理解し、共有することで、一体感や信頼感を深めることができます。これによって、社員は自らの意見やアイディアをより積極的に表現するようになり、その結果、企業全体のイノベーションや生産性の向上に寄与することが期待されます。

社員の主体的な行動を奨励し、その自主性を尊重することは、モチベーションの向上だけでなく、企業としての競争力や成長の原動力ともなる要素です。経営陣や上司としては、常にこの点を念頭に置き、社員の自主性を大切にする姿勢を持つことが求められます。

方法(7)社員の得意なことと好きなことを理解する

社員のモチベーションや生産性を向上させる鍵は、社員が持っている才能や関心を最大限に活用することにあります。人は自分の得意なことや興味のあることをする時、自然とエネルギーが湧き、努力を惜しまなくなります。それは、自分の能力を認識され、価値が認められていると感じるからです。

この理念を経営に取り入れるには、まず経営者や上司が、社員一人一人の趣味嗜好をきちんと理解する必要があります。これは日常のコミュニケーションの中で、社員の話をよく聞き、社員のことをよく理解してあげることが必要です。

たとえば、ある社員がクリエイティブな思考が得意で、新しいアイディアを次々と出す性格であれば、企画や開発関連の業務に関わることで、その能力を最大限に発揮できるでしょう。また、数字や詳細に強いこだわりを持つ社員は、データ分析や詳細な計画策定に関連する業務が適しているかもしれません。

そうすることで、社員は自分の持っている才能や関心を仕事の中で生かすことができるようになります。その結果、仕事に対する満足度が高まり、より一層の成果を上げるモチベーションが生まれます。

このような日々の細かなコミュニケーションと、その上で社員の内情まで気を配った細やかなマネジメントが、社員のポテンシャルを最大限に引き出し、組織全体の生産性向上を生み出すのです。

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やる気のない社員をやる気にさせるためにとってはいけない行動

やる気のない社員をやる気にさせるためにとってはいけない行動
やる気のない社員をやる気にさせるためにとってはいけない行動

社員のモチベーションを低下させる原因となる行動を避けることは、経営者や上司の重要な役割の一つです。続いては特に避けるべきNG行動を紹介します。

NG行動(1)社員の感情を無視する

経営の現場では、多くの決断が迫られ、多様な意見や要望が飛び交います。その中でも特に人事や人材マネジメントにおいて、社員の気持ちや考えを軽視する行動は後に取り返しのつかない結果を生みかねません。

社員一人ひとりは、会社の価値を作り出すための大切なメンバーです。社員が持つ知識、経験、感じることは、企業活動において非常に貴重な情報源となります。この情報を軽視することは、まるで船のキャプテンが船員たちの意見や気づきを無視して進路を決めるようなものです。

また、社員の気持ちや考えを軽視することは、社員と経営層との信頼関係の損傷を招く可能性が高いです。信頼は組織の活力の源であり、それが失われると、社員のモチベーションの低下や、業務への取り組み方の変化、さらには離職率の悪化といった悪影響が発生する可能性が高まります。

長期的な視点で見ると、社員の意見や気持ちを尊重し、それを経営に反映させることは、組織の成長を支える要因となります。裏を返せば、社員を軽視することは、企業の未来を閉ざす危険性をはらんでいます。

NG行動(2)無茶振りな仕事をやらせる

社員の業務に関するタスクの割り振りは、組織の生産性や社員のモチベーションに大きな影響を及ぼします。特に、キャパシティを超えた業務の振り分けは、社員のメンタルを壊しかねない非常に取り扱いの難しい部分です

まず、一人の社員が持っている能力や時間という資源は有限です。この限られたリソースを超えて業務が振り分けられると、社員には身体的、精神的なストレスが蓄積されることになります。このストレスは、仕事の質の低下やミスの増加、さらには健康問題の原因となる可能性があります。

さらに、能力を超えた業務の振り分けが継続されると、社員は自身の仕事に対する自信を失い、やる気を低下させる要因ともなります。社員は「どれだけ頑張っても要求を満たせない」と感じ、モチベーションをなくしてしまったり、そもそも仕事をやめてしまおうと思ってしまうこともあります

また、業務の振り分けが公平でないと感じる社員は、組織や上司への不信感を抱くようになる可能性があります。これがチーム内での人間関係のトラブルや、組織全体の雰囲気の悪化に繋がることも考えられます。

NG行動(3)押し付けがましい指導方法

一方的な指導とは、上司やリーダーが自らの考えや判断だけを優先して、社員の意見や考えを十分に聞き入れないまま指示や指導を行うことです。このような手法は、短期的には迅速な決断や効率的な業務遂行が期待される場面で有効に感じられることもあるかもしれません。しかし、中長期的な視点で見ると、様々な問題が生じることが多いです。

まず、社員の意見や考えを尊重しない指導は、社員の自主性を奪っていきます。自ら考え行動する機会が奪われると、社員はただ上からの指示を待つだけの受け身の姿勢になりがちです。これは、社員の成長の機会を奪うだけでなく、自らの意見や考えを持って行動しようという自主性の低下にもつながります。

また、一方的な指導は社員のモチベーションの低下を引き起こす可能性が高まります。人は自らの意見や考えが認められ、それが組織の成果に寄与することを感じると、仕事に対するモチベーションややりがいを感じやすくなります。逆に、その声が無視されると、仕事への関心やモチベーションが低下し、生産性や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

NG行動(4)みんなの前で叱る

どのような理由があっても、公然と社員を叱ることは避けるのがおすすめです。大勢の前での叱責は、社員一人一人の働く意欲に深く影響を与えてしまいます。

まず、多くの人々の前で社員を叱るという行為は、その社員の自尊心を深く傷つけます。人は、自分の失敗やミスを公にされることで、自分の価値や能力を疑問視し始めることがあります。特に、公然と叱られることで、他の社員からの信頼や評価が低下すると感じると、その傷はさらに深くなります。

また、そのような指導は、社員のモチベーションを低下させる大きな要因となります。モチベーションが低下すると仕事の効率や品質も低下するリスクが高まります。公然と叱られた結果、業務に対して常に不安を感じるようになった社員は、新しいことに挑戦する勇気を失うか、仕事へのやる気を失ってしまうかもしれません。

さらに、社員の叱られる姿を見せられることによって、周りの社員に対してもネガティブな影響を及ぼす可能性があります。それを目の当たりにした社員たちは、自らが同じような状況になることを恐れて、消極的な仕事のやり方になったり、思ったことを口にしなかったりするようになります。

以上のように指導やフィードバックは重要な要素であるものの、その方法や場所の選び方には十分な注意が必要です。いくら苛立ったことがあっても、公然と社員をしかるようなことはせず、その社員にとって最善だと思われる方法でフィードバックを送りましょう。

NG行動(5)過度に甘やかす

社員の成長を促すためには、ただ業務を任せるだけでは不十分です。ここで重要となるのが、適切な指導やフィードバックです。

適切な指導とは、社員が新しい業務やスキルを習得するために業務を教えてあげたりや研修を行ったりすることです。この指導が不足すると、社員は自分で解決方法を見つけ出さなければならない状況に直面することが多く、これがストレスや不安感を生む原因となることも考えられます。

また、フィードバックは、社員が自らの業務の進行状況や成果を把握し、さらなる向上を図るための鍵となります。ただし、フィードバックが不適切であったり、充分でない場合、社員は自分の仕事内容や働き方がこれで良いのかきちんと把握できなくなります。

社員を指導することによってやる気が低下するのを恐るあまり指導そのものを放棄するのは、社員がきちんと育たない会社になってしまう原因になるので、気をつけましょう。

NG行動(6)仕事の割り振りやキャパに注意しない

すべての社員には、「キャパシティ」というものが存在します。このキャパシティとは、一定時間内に適切に行える業務量や、その業務をこなす上での精神的な負荷の許容範囲を指します。

このキャパシティを超えて業務が割り振られると、社員は自らの限界を超えて働くこととなり、これが過労やストレスの原因となり得ます。

過労やストレスは、短期的には仕事のミスや生産性の低下を引き起こすだけでなく、長期的には社員の健康を害するリスクも高まります。継続的な過労が心身の不調を引き起こすことや、ストレスが慢性的になることで心の健康にも影響を及ぼすことはよく社会問題にもなりますよね。

さらに、社員が長時間労働や過度な業務によって疲弊すると、組織としても社員の離職率が上がる、チーム内のコミュニケーションが低下するといった問題も生じる可能性があります。これは経営の側面から見ても、安定した組織運営や長期的な業績の向上を図る上で、大きな障害となり得るでしょう。

経営者や上司は、社員のキャパシティを正確に把握し、それを超えないような業務の割り振りを心掛けることが重要です。このような配慮をもって業務を管理することで、社員の健康と満足度を保ちながら、組織全体の生産性や業績を向上させることができます。

NG行動(7)解雇を脅しとして使う

経営者や上司として、期待する成果を達成するためには、社員の協力と努力が不可欠です。そのため、目標を達成するためのモチベーションや環境づくりは非常に重要です。

しかし、社員を全力で仕事に取り組ませたいあまり、解雇を持ち出しての脅しという手段を用いることは、非常に短絡的で社員を導く立場にある者としてやるべき行為ではありません。

まず、解雇を持ち出しての脅しは、社員の信頼を大きく損なう可能性があります。信頼というのは、組織内の人間関係やチームワークを成立させる基盤となるものであり、これが失われることで、その社員の仕事の質やモチベーションが低下するリスクが高まります。また、その社員が組織を離れる選択をすることも考えられます。

さらに、解雇の脅しは、当該社員だけでなく、周囲の社員にも悪影響を及ぼします。他の社員も自身が次に脅されるのではないかとの不安や恐怖を抱き、職場全体の雰囲気が悪化するでしょう。これがチームの連携やコミュニケーションの障害となり、全体としての生産性や業績にも影響を与えることが考えられます。

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社員のやる気を引き出すために工夫すべきポイント

社員のやる気を引き出すために工夫すべきポイント
社員のやる気を引き出すために工夫すべきポイント

成功する組織は、社員のモチベーションを最大化することで、会社としてのパワーをより強めていっています。最後に社員のやる気を引き出すための見直しポイントを3つ紹介します。

見直しポイント(1)社員はその業務を理解しているか

業務を進める上で、何のためにその業務を行っているのか、どんな成果を目指しているのかという「目的」や「意義」は非常に重要です。これが明確でない場合、社員はただ業務をこなすだけの状態になりがちで、モチベーションを維持することが難しくなります。

例えば、あるプロジェクトが会社全体の利益にどう貢献するのか、その業務が最終的にはどのような価値をもたらすのかという点です。

また、社員や組織が目指している目標が明確になっていることも重要です。これが明確でないと、社員はどの程度の成果を上げれば良いのか、どのような基準で業務の成果が評価されるのかが分からず、方向性を見失ってしまうことがあるのです。

このような状態では、自分が正しい方向に進んでいるのか自信を持てず、結果的に業務への取り組みが消極的になる可能性が考えられます。

そこで、経営者や上司の役割として、業務の目的や意義、具体的な目標を定期的に社員と共有することが非常に重要です。また、その際は誰が見ても理解できるような数値として共有するようにしましょう。

共有することで、社員の業務への理解を深めることができます。また、その業務がどれだけ会社やチームにとって重要であるのかを伝えることで、社員のモチベーションを高め、より一層の成果を引き出すことが期待できるでしょう。

見直しポイント(2)社員はその仕事をやりたいと思っているか

人は自分が関心を持っていることや得意なことに対して、自然と力を発揮します。これは、その業務やタスクが自分が本当にやりたいと思っていることと一致しやすいからです。

例えば、趣味に熱中する時のように、やりがいや興味を持って業務に取り組むことで、時間を忘れるほどの集中力や情熱を発揮することがあります。

これは、職場の環境においても同様に作用します。社員が自分の興味や強み、そして将来のキャリアのビジョンに合った業務に取り組むことができれば、その社員は高いモチベーションで業務を遂行するでしょう。

逆に、興味や強みとはかけ離れた業務を長期間続けると、その社員はやる気を失い、疲弊してしまうリスクが高まります。

したがって、社員が今の業務に対してどのように思っているのか、他にやってみたいことはないかなどのキャリアの希望を定期的にヒアリングすることが大切です。

このヒアリングを通じて、それぞれの社員に合った業務の割り当てや、その社員の成長をサポートするための育成プランを検討しましょう。そうすることで、社員の満足度や業務への取り組みが向上し、組織全体の生産性や効率性が高まることが期待できるのです。

見直しポイント(3)社員はその仕事をやるスキルがあるか

経営においては、社員の持つスキルや知識が企業の成果を左右する非常に重要な要素となります。しかし、ここで注意しなければならないのは、すべての社員が同じスキルや知識を持っているわけではないということです。

社員はそれぞれ異なる背景や経験、専門知識を持っており、これらの違いを無視して一律の業務を割り当てることは、決して正しい選択とは言えません。

例えば、ある業務において必要なスキルや知識が不足している社員に、その業務を無理やり任せると、その社員は自身の能力の不足を痛感し、ストレスを感じることとなります。このような状態が続くと、社員のモチベーションは低下し、最終的には退職や業務の遂行能力の低下など、企業にとってマイナスとなる結果を招くことも考えられます。

そこで、経営者や上司としては、社員の持つスキルや能力をしっかりと把握し、それに応じた業務の割り当てやサポートを行うことが求められます。また、社員が新しい業務や役割に対応できるように、研修や教育を提供することで、社員の知識やスキルの向上を促進させることができます。

このような取り組みを通じて、社員の自己成長を促すとともに、企業全体としての業務の効率化や生産性の向上を実現することができるのです。

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やる気のない社員への失敗しがちな対応方法

やる気のない社員のモチベーションを上げるには?
やる気のない社員のモチベーションを上げるには?

ドキッとするかもしれませんが、これからご紹介する一般的な解決策はいずれも多く欠点を抱えているものです。否定こそしませんが、およそ完璧とは言い難いものではあるので、もし企業としてこれらの解決策を採用しているのであれば、考え直してもよいかもしれません。

報酬を上げる

頑張りや努力がお金に直結していて、成果をあげればあげるほど多くの報酬を支払うというのは、果たして理想的な解決策なのでしょうか。

「お金のために働く」という概念は今も昔も一定数の人が持っているものです。お金があることによって描ける未来は変わり、可能性も広がるので、労働の対価としてより高い金額を望むことは健全な発想でしょう。しかし、それが働くことの本質かどうかはまた別の問題です。

もし、成果に対して逐一報酬を紐付けてしまえば「お金のために頑張って働こう!」という企業文化が醸成されてしまいます。それが企業理念や企業の価値観と一致していれば問題はないのですが、声高に「お金のために頑張ろう」と社員を鼓舞している企業が一体どれほどあるのでしょうか。

お金は労働の対価ではありますが、それが目的ではない限り、報酬で動機付けを行うことは考え直した方がよいでしょう。

高いポジションを与える

EOS®のメソッドでは「正しい人」を「正しい席」に座らせることを重要と考えています。正しい人を育てるというのは人材開発にあたりますが、正しい席に座らせることは組織開発であり、企業戦略において特に慎重に行わなければならない部分かもしれません。

要は、適材適所ということですね。しかし、適所ではなく、社員のやる気を引き出すためにあえて能力以上の高いポジションを与えてしまう経営者がいますが、それは賭けとも言える危険な行為です。

能力不相応のポジションは、本人にとってプレッシャーになるだけではなく、周囲の人間が不安感や不信感を抱くきっかけにもなるかもしれません。「大丈夫かな?」と思われるだけならまだしも、「なんであの人があの役職に?」と思われてしまっては信頼関係の構築が難しくなってしまいます。

やる気を引き出すために安易に高いポジションを与えるのであれば、これらの可能性も踏まえて広範囲にわたって対策をしておくべきではないでしょうか。

しかし、ある要件を満たしているのであれば、高いポジションを与えることも効果的かもしれません。

EOS®のメソッドでは、企業のビジョンとそこにたどり着くまでのステップを定義するための「ビジョン/トラクションシート」や、そのビジョンを実現するための組織をイメージできる「アカウンタビリティチャート」などのツールがあります。それらの中に、GWC(後述)について問う質問項目があり、これら(GWC)全て満たしている場合に限っては、高いポジションを与えることも可能だということです。

GWCとは、以下の内容です。

Get it : they understand how the job works, why it’s important, and what it entails
(仕事のやり方や、その重要性・必然性についても理解している)

Want it : they have some level of passion about the job / they want to do it
(仕事に対してあるレベルに到達するための熱意があり、そこに到達することを望んでいる)

Capacity : they can actually do the job
(現実的にその仕事をやり遂げるだけの十分な能力がある)

社員がこれら全てに対してYESであることが、高いポジションを与える前提になっています。

飲み会を開催する

飲み会は、このご時世ですっかり難しくなってしまったコミュニケーションの一つではありますが、今でも社員同士の親睦を深める手段として企業の間では根強く残っています。

飲み会の場で社員を鼓舞し、本人のやる気を引き出したと思っても、それは残念ながら一時的なものとして終わってしまいます。飲み会の場というのはいわば“非日常“であり、その時に受けた感銘などは時間とともに風化してしまうもの。

その時いくらモチベーションをあげたところで、社員のGWCと企業のコアバリューが一致していなければ2、3日でモチベーションは低下してしまいます。飲み会というのは、あくまで楽しみのために開催するのが望ましく、そこに意味や役割を付加することはボタンの掛け違いと言えますね。

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EOS®の導入で“無理なく”やる気を引き出す〜驚きの5-5-5ミーティングとは?

EOS®の導入で“無理なく”やる気を引き出す〜驚きの5-5-5ミーティングとは?
EOS®の導入で“無理なく”やる気を引き出す〜驚きの5-5-5ミーティングとは?

前項でご紹介した3つの解決策は、言ってしまえば「場当たり的アプローチ」であり、うまくいく時もあればうまくいかない時もあるものです。

よほど余裕のある企業でない限り、社員のやる気を引き出すために、このような不安定なアプローチを採用することは現実的ではありません。そこで提案したいのが、EOS®の5-5-5ミーティングです。

5-5-5-ミーティングとは

5-5-5-ミーティングはやる気のなさなど何らかの問題のある社員(Aさんとします)と直属の上司の2人で行い、以下の3ステップで進めます。

STEP
コアバリューと行動の確認

あらかじめ決まっていて、全社員に周知してある「5つのコアバリュー(会社の共通の価値観)」と、Aさんの最近の行動が合致しているか2人でチェックします。

STEP
タスクの進捗確認

Aさんがコミットした「5つの四半期の重要タスク」の進捗を2人で確認します。

STEP
役割を果たしたかの確認

Aさんのポジションに求められる「5つの役割」を果たせているか2人で確認します。

これだけです。5つのコアバリュー・5つの重要タスク・5つの役割を順番にチェックするので、5-5-5ミーティングと名付けられています。Aさんは問題を抱えているので、3つのステップのどこかで「ここができてなかったな」とAさん本人が気づきを得ることができます。他人から指摘されるより、本人が気づく方が改善する意欲が高まるのです。

この3ステップはほんの20~30分で完了することができます。何より「問題のある社員が出てきたな。どうやって対処しようかな。叱ろうか、優しく諭そうか、いっそ飲みに連れ出すか」などと思い悩む時間・エネルギーも必要ありません。「Aさん、30分ほど時間あるかい?」と聞くだけでOKなのですから。

「スリーストライクアウト」ルール

3回目のミーティングまでに改善が見られなければ、そこでAさんへの指導は終了です。そのポジションまたは会社自体にAさんがフィットしていない可能性を告げ、降格や配置転換を実施します。

3回までは挑戦可能、でも3回で終了。ということで「スリーストライクアウト」ルールと名付けられています。

非情なようですが3回のチャンスは与えていますし、ズルズルと引き伸ばしてもAさんと会社双方にとって良いことはありません。見切りをつけることでAさんはもっと活躍しやすい場を探すきっかけになりますし、会社もポジションに相応しい人をアサインできます。

以上がEOS®の5-5-5ミーティングの全貌です。

シンプルすぎてびっくりしますよね。しかしその効果は想像以上なので、一度試してみる価値はありそうです。

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まとめ

まとめ
まとめ

経営の現場では、社員のモチベーションは業績を大きく左右します。やる気のない社員の特徴として、明らかな無気力さ、愚痴や批判の多さ、最低限の仕事の遂行、そしてミスの多さや雑な作業が挙げられます。

これらの背景には、仕事の成果の不足、上司からの一貫性のない指示、やりがいの欠如、また職場環境の不満などが原因として考えられます。

しかし、これらの問題を解決し、社員のモチベーションを高めるための方法も数多く存在します。

まず、社員とのコミュニケーションの頻度を増やすこと、個々の社員に合わせた育成計画の実施、透明性のある事業方針の共有、そして評価制度の明確化が必要です。さらに、ポジティブなフィードバックを送ること、社員の自主性を尊重すること、そしてそれぞれの得意や興味を業務に活かすことが特に効果的です。

しかし、やる気の低下を招くNG行動も存在します。特に、社員の感情や考えを無視したり、過度な仕事の振り分け、公然との叱責、そして解雇の脅しといった行動は、信頼関係の損失やモチベーション低下を引き起こす要因となります。

組織の成果向上を目指す中で「社員のやる気」は最も重要な要素の一つと言えます。

特に、やる気を持続的に保つための経営方針や手法の導入が求められる時代となっています。このような背景の中、EOS(Entrepreneurial Operating System)は経営の新たな指針として、数多くの企業にその効果を証明しています。

社員のやる気がなくて困っている、今まで以上に会社として高いモチベーションで業務に取り組む環境を作りたいという経営者の方は、EOSのトラクションを取り入れることでその改善を行うことができますよ。

EOSは「社員のやる気」を最大限に引き出し、組織の成長をサポートする世界的に有名な経営システムです。

EOS®は日本ではまだ一部の経営者の間でしか認識されていませんが、アメリカを中心とした世界各国ではすでに10万社以上が導入し、それを用いて売上・利益を成長させているほど広く効果が認知されている経営システムです。

経営システムと聞くと、「堅苦しい」「自由度が少ない」「一方的に決められる」など、ネガティブなイメージをお持ちの経営者もいらっしゃるかもしれません。しかし、EOS®がこれらの全てを払拭できます。

EOS®は経営の全てを決めたりはしません。経営の基本、基礎、土台を提供するだけです。経営の最も重要な部分「どんなお客さまに、どんな商品・サービスを提供するのか?」「会社はどんな価値を社会にもたらすのか?」「それらを通じて、社長・経営陣・社員は何を得たいのか?」についてEOS®は一切答えを提供しません。

本気で成長を目指している企業の経営者の皆様は、ぜひ私たちにお気軽にご相談下さい。

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