経営チームのつくり方は?経営チームのメリットを紹介

経営において、単独での意思決定は多くのリスクがあります。ここで「経営チーム」という言葉を耳にする方も多いでしょう。

しかし、実際には「経営チームって何?」と疑問を抱く方も少なくないはず。

経営チームとは、組織の指導者たちが一堂に会し、共通の目標に向かって取り組むチームのことです。経営チームを有効に活用することで、業務の効率が大幅に向上し、経営上のミスを減少させることができます。さらに、組織の持続可能性も確保できるのです。

しかし、単に経営者が集まるだけでは、その真価を発揮することは難しいのです。経営チームには、他者の意見を尊重する姿勢や、自らの弱みを正直に共有することが求められます。

この記事では、中小企業の経営チームについて、フェーズごとに紹介します。

目次

経営チームとは

経営チームとは
経営チームとは

経営チームは、企業や組織の重要な方針や戦略を決定し、その遂行をリードする役職者や主要なメンバーから成るグループのことです。

セールス・マーケティング部門、オペレーション部門、バックオフィス部門など各部門のリーダーを含めたチームのことを経営チームと言います。この経営チームを結成することでより効率的・効果的な経営を実現していくことができます。

しかし実際のところ、ほとんどの会社には経営チームがありません。もしくは経営チームらしきものはあるものの、それらが経営チームとして機能していない場合が多いです。

例えば、結局何も決まらずに終わってしまった会議を経験したことはありませんか?または役員会や経営会議があったとしても、社長が意見を言うだけだったという経験をしたことはありませんか?

本来チームであるならば、たとえ相手が社長であったとしても言わなくてはいけない意見は言うべきですよね。しかし実際はそううまくいっていないところが多く、名ばかりのチームになってしまっているようです。

そもそも、経営チームの手本になるものが少ないので、経営チームがどういうものなのか作り方がわからないこともあるでしょう。

まず、経営チームとして機能しているかどうかの基準として「チームのメンバーとして自分の言いたいこと、自分の立場から言うべきことをしっかりと言えているかどうか」が挙げられます。この答えがNOであれば、経営チームは機能していないことになります。

では、どのようにしてきちんと機能する経営チームをつくればよいのでしょうか。

\ 全世界で20万社導入の経営システム/

経営チームを作るメリット

経営チームを作るメリット
経営チームを作るメリット

経営チームを組織内に設置することは、多くの企業において重要な戦略的決定の一つです。適切な経営チームの構築は、企業の競争力を高める上で多くのメリットをもたらします。

以下では、経営チームを作るメリットを解説します。

メリット(1)業務効率の向上

経営チームを作るメリット1つ目は、業務効率の向上につながることです。

経営チームというのは、企業や組織の運営を円滑に行うためのグループです。このチームには、異なる専門分野の経営者が集まるのが一般的。例えば、財務やマーケティング、人事など、それぞれの分野の専門家が経営チームに参加することで、多様な知識や視点が一堂に会します。

このような構成がもたらす利点は非常に大きいです。まず、情報の共有がスムーズに行われることから、企業全体の情報の透明性が高まります。例えば、財務の専門家が会社の財政状況を共有することで、マーケティングの専門家はその情報をもとに適切な戦略を立てることができるのです。

さらに、異なる専門分野の経営者が一堂に会することで、意思決定の速度も大幅に向上します。個々のメンバーが持つ独自の知識や視点を組み合わせることで、素早く課題の解決策を見つけ出すことができるのです。このような素早い対応が、全体としての業務効率の向上に繋がります。

つまり、経営チームを設けることで、企業はより素早くかつ効果的に業務を進めることができるようになるのです。これは、競争の激しいビジネスの世界で、企業が生き残り、さらには成功を収めるための鍵となる要素の一つと言えるでしょう。

メリット(2)経営ミスを起こす確率が下がる

経営チームを作るメリット2つ目は、経営ミスを起こす確率が下がることです。

経営チームとは、企業や組織の中心的な意思決定を担当するグループのことです。このチームの特徴として、さまざまな経験や専門分野を持つメンバーが集まっています。この多様性が、経営チームの強みとなるのです。

同じ背景や知識を持つ人ばかりが集まったグループと、さまざまなバックグラウンドを持つ人たちが集まったグループ、どちらが多様な情報や視点を持っているでしょうか?明らかに後者ですよね。これによって、一つの問題や課題に対して、多角的にアプローチすることができます。

例えば、新しい製品を市場に投入するとき、マーケティングの専門家は顧客のニーズを、製造の専門家は生産コストを、財務の専門家は予算を考慮して意見を出します。これらの意見や情報を基に、より総合的な判断が下されるのです。

また、多様な視点を持つことで、一つの意見や考え方に偏った判断を避けることができます。人は誰しも偏見や先入観を持ってしまうものですが、多くの視点や情報があれば、そのリスクを軽減することができます。結果として、単一のジャッジミスや認識の過ちが起こる可能性が減少するのです。

このように、経営チームの多様性は、より賢明でバランスの取れた意思決定をサポートする大きな役割を果たしています。

メリット(3)組織の持続可能性を確保できる

経営チームを作るメリット3つ目は、組織の持続可能性を確保できることです。

経営チームというのは、企業や組織の指導的な役割を果たすグループのことです。このチームは、組織の安定した運営や未来への発展につながる役割を持っています。

まず、組織においてリーダーの存在は非常に重要ですが、万が一、一人のリーダーが突然組織を離れた場合、その組織は混乱に陥る可能性があるのです。しかし、経営チームが存在する場合、そういったリスクが大きく減少します。

なぜなら、一人のメンバーが抜けても、他のメンバーがすぐに役割を引き継ぎ、組織の運営を継続できるからです。これは、船の船員が一人だけでなく、複数人いることで、一人が病気になったりした場合でも船を進めることができるのと似ています。

さらに、経営チームの中でメンバー同士が知識や経験を共有することは、新しいリーダーの育成にも非常に役立ちます。若手のメンバーや新しく参加したメンバーは、先輩や経験豊富なメンバーから多くのことを学ぶことができるのです。

これによって、経営のノウハウや組織の文化、価値観などが次世代にもしっかりと伝えられるのです。つまり、経営チームは組織の歴史や伝統を守りながら、新しい時代に適応していくためのキープレーヤーとなります。

このように、経営チームは組織の持続性や安定性を高めるための大きな支えとなります。それは、多くの組織や企業が経営チームを持つ理由の一つと言えるでしょう。

\ 全世界で20万社導入の経営システム/

経営チームに必要な要素

経営チームに必要な要素
経営チームに必要な要素

経営チームが成功するためには、個々のスキルや専門知識だけでなく、チームとしてのコミュニケーションや関係性を築く能力も非常に重要です。

以下は、経営チームが効果的に機能するための鍵となります。

人の話をよく聞く

経営チームに必要な要素の1つ目は、人の話を良く聞くことです。

経営チームとは、企業や組織を運営する上での中心的な役割を果たすグループのことです。このチームのメンバーは、多くの場合、さまざまな部門や専門分野から選ばれ、それぞれが異なる背景や経験を持っています。この多様性が、実は企業の意思決定において大きな力となるのです。

もし、全員が同じ背景や経験を持っていたら、みんな似たような考え方や視点しか持っていない可能性が高くなります。しかし、さまざまな背景を持つメンバーがいる場合、それぞれが持っている知識や視点、考え方は多種多様になります。

これが、企業の問題点や新しいチャンスを発見する際に非常に役立つのです。なぜなら、多様な意見や視点が集まることで、企業の課題やチャンスをより幅広く、深く理解することができるからです。

ここで重要となるのは、経営チームのメンバーがそれぞれの意見や提案を尊重し、しっかりと受け止める姿勢を持つこと。例えば、あるメンバーが新しいアイディアを提案したとして、それを他のメンバーが軽視したり無視するようなことがあれば、有効な意思決定は難しくなります。

反対に、それぞれの意見にしっかりと耳を傾け、考慮することで、より効果的な意思決定が可能となるのです。

経営チームにおけるメンバー同士のコミュニケーションや相互の尊重は、成功への鍵となる要素であり、企業や組織の成長と発展のためには欠かせないものになります。

正直に話す

経営チームに必要な要素の2つ目は、正直に話すことです。

経営チームは企業や組織の方向性を決定する上で非常に重要な役割を果たしています。この役割を効果的に果たすためには、チーム内のメンバー同士の信頼関係が不可欠です。そして、その信頼関係を築くための2つの大きな要素が「透明性」と「誠実さ」です。

透明性とは、何をしているのか、何を考えているのかを他のメンバーに明確に伝えること。隠し事をせず、情報をオープンにすることで、他のメンバーとの間に誤解や疑念が生じにくくなります。誠実さは、自分の考えや意見、さらには懸念点を正直に伝えることを意味します。

自分の考えを隠したり、都合の悪いことを言わないようにするのではなく、率直に意見を出し合うことで、真の意味でのコミュニケーションが生まれるのです。

このような透明性と誠実さのあるコミュニケーションが行われると、チーム内で起こっている問題や将来のリスクなどを、早期に発見することができます。これによって、問題が大きくなる前に対処したり、リスクを最小限に抑える策を考えることができるのです。

さらに、このようなオープンなコミュニケーションは、チーム内の絆や連帯感を高める効果も持っています。メンバー同士がお互いの意見や考えを尊重し合い、一緒に問題を解決しようとする姿勢が生まれることで、チームとしての一体感が増していくのです。

透明性と誠実さを持ってコミュニケーションをとることは、経営チームがより強固で効果的なものになるための重要な要素と言えるでしょう。

自分の弱みを預ける

経営チームに必要な要素の3つ目は、自分の弱みを傾けることです。

経営者とは、企業や組織の舵取りを担う役割を持つ人物であり、彼らには多くの重要な決断や責任が求められます。しかし、どんなに優れた経営者でも、全ての分野や課題において完璧に対応することは難しいのが現実です。人間である以上、得意なことや不得手なことが存在するのは当然です。

自分の弱点や不得手な部分を他のメンバーに公然と共有することは、一見勇気が必要な行為かもしれません。このような自己開示は非常に価値のあるものです。なぜなら、自分の弱みや不得手な部分を明らかにすることで、他のメンバーがその部分を補完してくれるチャンスが生まれるからです。

例えば、ある経営者がマーケティングに関して詳しくない場合、その部分を得意とする他のメンバーがサポートやアドバイスをしてくれるかもしれません。

さらに、自らの弱みを率直に認め、それをオープンにすることは、経営チーム内の信頼関係の形成に非常に役立ちます。他のメンバーも自分の弱点や不得手な部分を公開することで、お互いに補完し合い、共に成長していくことが可能となります。

このような信頼関係は、経営チームの一体感を強め、より強固な絆を築く基盤となるのです。

自分の弱みや不得手な部分を率直に共有することは、経営チーム全体の力を最大限に引き出すための重要なステップと言えるでしょう。

\ 全世界で20万社導入の経営システム/

企業のフェーズごとの経営チームのあり方

企業のフェーズごとの経営チームのあり方
企業のフェーズごとの経営チームのあり方

企業や組織の成長と発展に伴い、経営チームの役割や要求されるスキルセットも変わってきます。これを理解することは、適切な人材を配置し、組織の継続的な成功を追求する上で極めて重要です。

以下では、企業の成長フェーズごとの経営チームの特徴と役割について説明しますね。

創業期からアーリー期の経営チーム

経営のある特定の段階、特に初期のステージでは、経営チームには特有の課題や要求があります。この時期は、企業がまだ新しいときで、起業家精神、すなわち新しいことを始める情熱や革新的なアイディアを追求する気概が強く求められます。

その理由は、新しい市場を開拓するためや競合との差別化を図るためには、明確なビジョン、つまり未来に対する明確な展望や目的を持つことが不可欠だからです。

また、この段階では、まだ確立されたビジネスモデルや収益の安定性がないため、新しいチャンスを追求する勇気や、変化する状況に素早く対応する意思決定能力も必要とされます。

これは、スタートアップと呼ばれる初期の企業が直面する様々な不確実性やリスクに対応するためです。

しかし、初期の企業は大手企業と比べて資源や人材が限られています。これは、予算や人手不足という現実的な課題を意味します。そのため、経営チームのメンバーは、専門職としての役割だけでなく、さまざまな業務を一人で担当することが一般的です。

例えば、一人のメンバーがマーケティングの専門家であると同時に、人事や財務の業務も担当することが考えられます。

このような状況下で、経営チームが成功を収めるためには、チーム全体の柔軟性と素早い行動が求められます。変化の激しい市場環境や競争の中で、素早く適応し、新しいチャレンジを受け入れる能力が、初期の経営チームの成功の鍵となるのです。

アーリー期からミドル期の経営チーム

企業が成立してからの初期の段階を乗り越え、一定の成功や成長を遂げると、その組織や業務の規模は次第に大きくなっていきます。

例えば、初めは少数の社員や顧客、狭い範囲の業務でスタートした企業も、時間が経つと多くの社員、様々な顧客、そして幅広い業務領域を持つようになります。このような変化は、企業経営においてさまざまな新しい課題や問題を生み出すのです。。その結果、経営の取り組みや課題の複雑性が増してくるでしょう。

この中で、経営者や経営チームが直面する主要な課題の一つは、大きな組織を効果的に導くための戦略的な思考の必要性です。戦略的な思考とは、企業が将来どのような方向へ進むべきか、どのような市場や顧客層をターゲットとするかなど、中長期的な視野での考え方を指します。

そして、そのような戦略を具体的に実現するための実行計画を策定する能力も、経営者や経営チームには求められます。

さらに、組織の規模が大きくなると、経営の各分野、マーケティング、財務、人事など、それぞれの専門性や知識がより深く求められるようになるのです。そのため、経営チームの構成も変わってきます。

初期の汎用的なスキルや柔軟性が求められる経営者から、各分野の専門家として深い知識や経験を持つ人材が経営チームのメンバーとして加わることが一般的になります。これによって、企業のさまざまな課題や問題に対して、より専門的で適切な判断や対応が可能となるのです。

ミドル期からレイター期の経営チーム

企業のライフサイクルにはいくつかのフェーズがあり、その中で特に注目されるのが、企業が安定した成長フェーズに突入した時期です。このフェーズは、企業が一定の成功を収め、市場における位置を確立した後の段階を指します。

この時期になると、経営チームの役割や重視するポイントが、初期のスタートアップフェーズや成長初期とは異なる特徴を持つようになります。

安定した成長フェーズでは、単に拡大を続けるだけでなく、既に得られた成功を維持し、さらにその基盤の上で持続的に成長を遂げることが求められるのです。このため、経営チームは、将来にわたる成長と安定の維持のための戦略を策定することが大きな役割となります。

また、業界や市場の変化、競合他社の動向など、外部環境のリスクをしっかりと把握し、それに対する対策や管理も重要です。

さらに、企業が継続して存続し、将来にわたって成功を収めるためには、次世代のリーダーや経営陣を適切に育成・指導することが不可欠です。企業の創業者や初代の経営者が退任する際には、経営の継承や後継者の選定が大きな課題として浮上します。

この継承をスムーズに行うことで、企業のビジョンや価値観、そして培われてきた企業文化を新しいリーダーシップの下でも継続し、さらに発展させることが可能となります。

このように、安定した成長フェーズでは、即座の問題解決や短期的な成果を追求するだけでなく、中長期的な視点での経営や、組織全体の持続的な発展を目指す姿勢が経営チームには求められるのです。

\ 全世界で20万社導入の経営システム/

まとめ

まとめ
まとめ

経営チームの構築は、企業の成功にとって非常に重要です。適切なメンバーの選定、その役割や責任の明確化は、ビジョンの実現と目標達成のための鍵となります。

しかし、正しい経営チームの作り方や最適な運営方法を見つけるのは簡単ではありません。そこで、EOS (Entrepreneurial Operating System)の導入をお勧めします。

経営チームが直面する多くの課題、例えば戦略の策定の難しさや意思決定の遅れ、目標達成の困難さなど、これらの問題を解決するための具体的なフレームワークがEOSには備わっています。

EOSは、経営の方向性を明確にし、チーム内のコミュニケーションを向上させ、業績を飛躍的に伸ばす手助けをしてくれるのです。

多くの企業がEOSを導入することで、組織全体の生産性や効率の向上、そして業績の大幅な伸びを実現しています。実際の成功事例や具体的なデータも多数存在し、これらはEOSの有効性を証明してくれるのです。

導入にあたっては、EOSのエキスパートがあなたの企業の現状を詳しくヒアリングし、最適な導入プロセスを提案します。一度EOSのフレームワークを学び、実践すれば、あなたの経営チームは次のレベルへと進化することでしょう。

この機会に、EOSの詳細な資料請求や無料の相談セッションをぜひお試しください。企業の持続的な成功のための新しいステップ、それがEOSとともに実現できるのです。

企業のフェーズ変化に伴って経営チームのあり方を見直したい経営者の方は、ぜひEOSを試してみてくださいね。

記事をシェアする
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次